9月15 日は今年で開山 1300 年の節目を迎える霊峰白山に登りました。
この日は台風が接近し、午後から天気が崩れると報じられていたので、急ピッチに登り、嵐の前の静けさと言う通り、午前中は天気も良く素晴らしい山行でした。
白山には登山口がいくつかあり、今回はポピュラーな石川県側の別当出合から頂上を目指すコースを選び、下山後は近くの温泉で疲れを癒す山旅となりました。
それでは、霊峰白山の登山道や山頂からの絶景をご覧ください。
霊峰白山とは
白山は富士山、立山と並び日本三霊山の一つに選ばれています。
名前の由来は夏でも雪が残り、一年を通して白く美しい山容なので“しらやま”と呼ばれ、後に“はくさん”と言われるようになりました。山頂部には三つのピークがあり、最高峰の御前峰をはじめ大汝峰、剣ヶ峰から成り立っています。
白山は多くの土地を潤す川の水源地として、また漁民からは海上から見る指標とされるなど、人々から恵みの根源として愛され、古来より「命の親神」として崇められてきました。
白山の最高峰である御前峰には白山比咩神社の奥宮が鎮座され、そこには白山の神、白山比咩大神 ( 菊理媛神 ) が祀られています。
明治以前は白山を開いた泰澄により神仏習合が進み、最高峰の御前峰には十一面観音を、大汝峰には阿弥陀如来を、別山には聖観音をそれぞれ祀り、その他多くの仏像が祀られた事から修験道の霊場として発展されたそうです。
しかし、神仏分離令により山頂に安置されていた仏像は全て取り去られ、現在は神様のみ祀られるようになりました。何千もの仏像が取り去られる中、唯一当時の姿のままで残った仏像が白山の麓の林西寺の本地堂に安置されています。
白山のアクセス
石川県側(別当出合)の登山口の場合は国道157号を南に向かい、途中白峰の信号を左に曲がり、33号を走れば駐車場に到着します。
登山口には約200台の無料駐車場がありますが、週末・お盆はマイカー規制が行われているそうで、その際は別当出合から6km手前の市ノ瀬に駐車し、シャトルバスで別当出合に向かいます。
平日は別当出合の駐車場に停められるとの事です。
登山口から山頂までの道のり
駐車場から5分くらい歩いたところに登山口があります。
この日は台風が近づいていましたが、良い天気に恵まれ何よりでした。
開始直後に吊り橋!
川の流れる音に癒されます。
甚之助避難所までやってきました!
水道もあり、外にはテーブルもあるので宿泊可能です!
途中、白山の天然水を頂きました!
超冷たく美味しかったです!
黒ボコ岩!
白山が火山である事を物語っています。
黒ボコ岩を抜けると御前峰が見えてきます!
一気にテンションが上がります!
ビジターセンターの先には奥宮祈祷殿!
夏の間だけ、お守りや御朱印、ご祈祷の対応を行っているそうです。
詳しくは白山比咩神社のホームページをご覧下さい。
祈祷殿を進み、山頂まであと少し!
この頃から徐々に紅葉も始まりました!
途中にこんなものが!
高天原は天津神が集う天空の世界。
どんな神々しい光景が見られるのか楽しみですね!
途中、ガスの出現もありましたが、素晴らしい青空に恵まれました!
感謝でいっぱいです!
白山山頂からの素晴らしい景色
右から剣ヶ峰、紺屋ヶ池、大汝峰
三方崩山の先に見えるのは北アルプス!
劔岳、立山が見えます!
薬師岳、赤牛岳、水晶岳方面!
あちらもいい天気そうですね。
白山比咩神社の奥宮!
明治以前は本地仏の十一面観世音菩薩像が安置されていました。
奥宮、雲海、そして青空!
ガスが迫って来ましたが、ギリギリ絶景を味わうことが出来ました。
山頂より、室堂ビジターセンターを望む!
登山口は更に下った所にありますが、さすがにここからは見えません。
素晴らしい青空、そして雲海。
白山の女神様にそっと優しく抱擁されたように感じ、しばらくこの光景を眺め続けてしまった。
お池巡りから下山
景色を堪能した後は、お池巡りに行きました。
下山がてらの楽しみですね。
色鮮やかな紺屋ヶ池
何か出てきそう!
1番大きな翠ヶ池!
泰澄はこの池で御前峰の本地仏である十一面観音を感得したそうです!
別の角度から
カクテルのオーシャンブルーフィズみたいな色の先には三方崩山と更に奥は北アルプスの山々!
大汝峰と五色池
アルプスの山容みたいで美しいです!
白山の山頂には千匹の蛇がいたそうで、泰澄隊長は万年雪で封じ込めたとの伝説があります!
あちこちに岩がゴロゴロ!
これらは火山弾でしょうか?
残念ながら花の見頃は過ぎてしまいましたが、
これからは紅葉の季節ですね!
見たかったです…
帰りは雲海がかなり迫ってきました!
恐ろしいですが、ここは思いっきり突っ込みましょう!
帰りのビジターセンターでちょっと休憩
一瞬でコーラを飲みほしました。
ビジターセンターは宿泊施設の他、お土産コーナーや軽食コーナーなどがあり、登山の休憩には有難い施設になっています。
白山の花
白山の花を紹介します
左上:シモツケソウ
左下:イブキトラノオ
右上:マツムシソウ
右下:ヤマハハコ
白山の花の続き
左上:サラシナショウマ
左下:ハクサントリカブト
右上:ヨナメ?
右下:ノアザミ?
カライトソウ達!
この子らのやる気スイッチを押してあげたい!
猫じゃらしにも見えますね。
下山後は永井旅館の日帰り温泉
下山後は待ちに待った温泉!
登山口までの道のりにある、永井旅館の温泉に寄りました。
旅館ですが、日帰り温泉もやっています。
入浴時間:24時間
日帰り料金:600円
休館日:毎週水曜日(7・8月を除く)
営業期間:5~10月
詳しくは公式ホームページをご覧下さい。
【公式ホームページ】
最後に
白山は今年で開山 1300 年の記念となる年であり、私はどうしてもこの記念の年に登りたいと思っていました。
台風の接近中で不安もありましたが、嵐の前の静けさか、穏やかで清々しい天気の下で登頂出来た事が何よりでした。
更に来年は神仏分離令からちょうど 150 年のこれまた節目の年であります。
日本は実に 1000 年以上神と仏の共存の世界を歩んできた国であり、
現在はこの姿を見ることは出来ませんが、白山麓の人たちが残された数体の仏像を大切に守っている姿を見て、今もなお神仏を敬う心に感銘を受けました。
白山に限らず、多くの山がこのような歴史を歩んできた事実をこの節目に少しでも多くの方に知ってもらうべきではないかと思いました。
山頂からは北アルプスが一望でき、色鮮やかな山頂の池は心が癒されるほど素晴らしい光景です。是非この感動を味わってみてはいかがでしょうか。